ちゅるゆーかの頭の中を晒すブログ

ちゅるゆーかの頭の中

出会わなければよかった人などないと笑います。

食べたい記憶

世界で一番美味しい唐揚げを知っています。

タイのドンムアン空港からすぐのドンムアン駅。そこのホームで売っている、おばちゃんの唐揚げ。

確か麺も売っていたはずです。

愛想は良くないおばちゃんだった気がします。が、そのおばちゃんの唐揚げは、信じられないほど美味しいのです。

3回ほど食べましたが、あれは間違いなく、世界最高峰の唐揚げです。

コロナのあと、おばちゃんはまだ元気でしょうか。あそこでまだ売っているでしょうか。時々無性に食べたくなるのです。

 

 

 

本当にぴかいち美味しかったデザートは、ホイアンという街のチェー。

チェーは細長いグラスに、蜜や団子、果物などが入っている、冷製ぜんざいのようなものです。それが私はとっても好きで、ベトナムにいた2週間のうち2日に3回くらいは食べていました。

ホイアンという街はとっても観光地で、外国人向けには値段も高い。でも観光の中心から歩き、ただの住宅街にその店はあります。

いえ、店と言っても良いのでしょうか。

そこはおそらくおばちゃんの家の真ん前で、プラスチックの小さな椅子にパラソルだけ。そこでおばちゃんがチェーを作ってくれるのです。

3泊くらいしかしなかったのに通いすぎ、お前また来たのかと呆れた顔をされていました。でも、本当に美味しかった。

あれは、また何度でも食べたいです。

 

 

 

一番美味しかった食べ物は、と聞かれると、カンボジアバッタンバンという町で食べた肉を載せたご飯。

あの日、開通したばかりの鉄道で町に着き、何も食べていなくてお腹がペコペコで、宿にバックパックを置いてご飯を食べに行きました。

どこに何があるかもわからない町。

宿を出て道を右へ。

レストランがどこにもなく、猛烈な空腹を抱えて歩きました。

 

一軒だけそこにあった店。

店先で焼いた肉を切っていました。

あの、アジアでありがちな安いプラスチックの椅子。水と、ご飯に焼いた肉と目玉焼き、タレ、少しの野菜。スープ。あんな美味しいご飯を知りません。

お腹が空いていた私は、感動しながらせっせと食べ尽くしました。

タレも美味しい肉も美味しいスープも美味しい。あんなに感動したご飯は、他に思いつきません。

お腹が空いていたこともあると思いますが、あれは、世界で一番美味しい食べ物でした。

けれど、もう一度食べたいかと聞かれると微妙です。

記憶の中で、最高のものとして記憶しておきたい気もします。

 

 

 

美味しいご飯の記憶を、これからも積み重ねていけるでしょうか。

食べるのは幸せで私を生かしてくれます。