ちゅるゆーかの頭の中を晒すブログ

ちゅるゆーかの頭の中

出会わなければよかった人などないと笑います。

A主任について

異動を聞いた時、こんなことを思いました。

 

本社にはどんな人がいて、何があって何がないのだろう。どんな雰囲気なのだろう。O参与やK次長のように、私を可愛がってくれて私も愛せるそんな人と出逢えたら良いな。

 

tyuruyuuka.hatenablog.com

 

 

 

今の私は、T部長とA主任が好きです。憧れが近いでしょうか。こういう風になっていきたいっていう人です。

 

T部長は、関西弁でないO参与のような感じ。簡単。それ以上でも以下でもない。

 

tyuruyuuka.hatenablog.com

 

T部長の話は、きっとまたすると思うので、今回はA主任のお話を。

 

 

A主任は……、初めて会うタイプの人です。ゆっくり喋る、応答までの時間が長い人。電子機器で例えると、アプリを起動してから『処理しています』ってぐるぐるしている、コールしてからレスポンスまでのあの時間が長いイメージです。喋るのにも喋り出すまでにも独特のリズムがある。

早く喋る人が仕事出来るってイメージだったのですが、真逆です。でも、恐ろしく仕事が出来ます。何を聞いても分かる。不確かなことを振るべき人が分かる。仕事に見切りをつけるタイミングが分かる。するべき仕事とそうでない仕事の見分けが完璧。

特に、初めて気付いた時驚愕したのが、相手が何を求めているかが分かることでした。話の途中でC部長が呼ばれて行ってしまった時、「この情報を欲しいはずだからここを抽出して」と言われて、その通りにしていたら部長からの指摘は特にありませんでした。他にも、私の拙い説明を聞いて「よく分かんないんだけどこういうこと?」って上手く要約してしまったり、上司にざっと説明されたことを綺麗に案として纏めたり。

「よく分かんないんだけどさぁ」と言いながらスルスルと目に見える形に仕上げていく、そのシーンを目撃するたびに驚きます。

 

 

Iさんによると、A主任は私を気に入ってくださっているようです。曰く、他の人に対してとは喋り方が全然違うとのこと。

「かなり気に入られてますよ、良かったですね」だって。

自分では実感が湧きません。……と思っていたのですが、この文章を温めて3日目に気付いてしまいました。確かに、喋る時の勢いや次々に話題を繰り出すところや口調が、何だか違うのです。それと、一人称が私に対してだけ「俺」です。

私の話を聞いている時、愛を感じる目を向けてくださる時があります。いつも広角を上げる程度なのに、雑談をしていると口を開けて笑ってくれる時があります。パソコンから目線を変えると、目が合う時があります。

胸の中がほわんとして嬉しい一瞬です。

 

ちなみに目が合っても目を逸らされる訳でもなく、以前は何かご用ですかと首を傾けたり目で尋ねたりして首を振られてましたが、最近は慣れてしまい、おや目が合いましたねという表情を見せたのち私はスルーしています。

 

 

 

身振りで指示をされることもあります。手を挙げると『ちょっといい?』の合図。そのまま手招きされると『こっち来て』。画面を指させば『画面見て』。手を挙げられたけれどペイッとされたら、『やっぱりいい』。手のひらを向けて抑える仕草は『そこからでいいから聞いて』または『貴方の領分の話は終わった』または『黙って』。

独特の喋り方と間が面白くて好きです。

「そこはさぁ、もう放っといていいんじゃないかと思ってるんだよね」と言われて笑ったら、「いやまじで。 まじでまじで。なぜならー、〜〜するとこういう風になる、じゃん。  一方で、 こちらは、 〜〜しますと。  けれども、けれどもね、  〜〜と考えるとー、〜〜、とか、で、いいと、  思うよ?」と雑かと思いきや本気の説明が始まります。

この空白のスペースは間だと思ってください。口語なのに微妙に書き言葉が混じり、雑かと思えば丁寧になる、緩急がたまりません。私にしか分からない物真似。

「設置した年が……1996年、古いな……。  96年なんてこの間みたいだけど、かなり経ってますと」と言われたので、Sさん生まれてませんよ?と指摘した時の「ま、じ、で?」は忘れられないくらい面白かったです。

「どうしたら良いですか?」と聞くと、「あんまり拘りないからさぁ……『よきように』」。

よきように、はカギカッコが付いているように言われるので、きっとあの人自身も誰かや何かの真似をしているのでしょう。

 

 

仕事中、画面に向かって放たれる「面倒くせー」とか「意味分かんない」とか「そういうこと?」「仕事しろよ」という小さい声に笑いそうになります。

過去イチ吹き出してしまった台詞は、脈絡もなく突然放たれた「やった明日給料日じゃん」。44歳の台詞とは思えないくらい本気の喜びなのにローテーションで、大ウケしてしまいました。

一番面白いのは、仕事をしたくないって態度を全面に打ち出していること。「こう紙持ってさぁ、俯いてれば何か考えているように見えるじゃん」「マスクしてればぼーっとしててもバレないから。俺がまだマスクしてる理由それだから」「今日調子悪いんだよね、(パソコンがですか?)本体が」という数々の至言で私を爆笑させ、「長期療養したい」「仕事したくない」なんて発言も当たり前。

「長期療養ってことは、戻って来る前提ってことで大丈夫ですか?」と聞いたらふるふると首を横に振って、絶対に嫌だって顔をしていました。

 

あんなに仕事が出来るなら、楽しくやれそうなのに。

 

 

最近は、他人の仕事を増やす時の顔が分かるようになりました。笑うのを堪えているみたいな目をしている時は、誰かの仕事を増やす時。

そして、3月になって、私に厳しくなった気がします。

組んで仕事をさせてもらえるようになったのですが、精度やより多くのものを求められるようになった気がします。まだ出来るでしょ?という声なき圧を感じます。求めて良いと判断されたのなら、嬉しいです。

A主任と仕事をできるのはあと3週間。応援なので、他の部に戻ってしまわれます。とても残念です。

一つでも多くのことを吸収できれば良いと思います。仕事のやり方、考え方、判断基準。

吸収できる私でいられるように、3月は頑張るのです。