ちゅるゆーかの頭の中を晒すブログ

ちゅるゆーかの頭の中

出会わなければよかった人などないと笑います。

参与のこと

今の会社に私が入社すると同時に、同じ部署に異動してきた部長がいます。
西日本各地の支店長を歴任、今の支店長クラスはほとんどが元部下、ひっきりなしに電話が掛かってきては仲が良さそうに関西弁で怒鳴るように喋るその人は、2年ほど前、還暦を迎えて参与という肩書きになりました。
33,4歳は離れているでしょうか。
立場も生きてきた時代も違う私たちは、それでもとても仲が良く、私は参与のことが大好きです。



大雑把で、いかにもステレオタイプの関西人らしく大声かつ豪快に喋り笑う人で、眉を顰める人もいます。
基本好きにやれというスタンスですが進捗確認は忘れないから、相談もしやすくて部下として仕事しやすい。適当にも近いので、嫌いな人はそういうところも駄目なのでしょうが。
けれど「それええやん」と何にでも興味を持ち、話し掛けてくるにしても踏み込んでくるところとはっきり引くところの見極めと距離の取り方が滅法上手い。
何がすごいかって今まで一度も嫌なことを言われたことがないということです。年配男性特有の、あの「恋人はいるのか」「好きな人はいるのか」といったうんざりする質問もなく、感覚を常にアップデートしているのだろうと思います。



きっと、若い頃はさぞかしモテたんでしょう。颯爽と、そして堂々とした歩き方、スラリとした長身、何よりも言葉。
私の私服をたまに見かけると「えらい可愛らし格好しとるなぁ」と褒めてくれます。それも一度や二度でなく。
一度話したことも忘れていなくて、「前も話したんちゃうか」と言われてドキッとしたことがあります。よく見てよく記憶しているのです。
もしも年齢が近かったたら、私も恋愛的な意味で好きになっていたと思います。



どこが一番すごいかって、気持ちを軽くしてくれることです。ご飯をレンジで温める時の短い時間に話すだけで、帰り際に少し喋るだけで、話や着眼点が面白くて大笑いしてしまって嫌な気持ちも吹っ切れるのです。愚痴をこぼせばすとんと胸に落ちることを言ってくれるか突き放されて逆にほっとします。
そういうところとってもすごいなぁと思っていて、私もいつかああなりたいです。



大好きで、尊敬していて、出来ればずっと喋っていたいです。心を軽くしてくれて、そんな人が同じ場所にいると本当に安心できるのです。
可愛い人も美人も溢れている場所で、馴れ馴れしく話しかけていく私を特別なように目を細めて可愛がってくれるのには優越感すらおぼえます。
また飲みに連れて行ってください。カラオケは勘弁して欲しいけれど、本当に会うのを楽しみにしているんです。嬉しそうに「ほんま?」って聞かれるのくすぐったかったです。



すっかりラブレターのようになってしまいました。
いつか見返して恥ずかしくなるとしても、残しておきたかったんです。
尊敬できる人や目標に出来る人がいるのは嬉しいことです。歳を重ねたら、私も人の心を軽くできるようになれるでしょうか。なりたいです。