あなたと同じクラスで、あなた自身に恋をしていた時、「昔、本当に大好きだった人を完全に吹っ切るのに10年かかったことがあります」というYahoo!知恵袋の回答を見て、凄いなぁと思ったことがあります。
あなたを忘れられずにいたら、15年が経っていました。最悪です。
元気にしていますか。
Xを見る限り元気そうですね。旅行やラーメンや謎解きの写真を見て、健やかでいてくれることにほっとする瞬間があります。
私も元気です。もちろん、もう私のことなど思い出すこともないのだろうと思います。ただ、私が勧めたライトノベルを今でも好きだと言っているのを見て嬉しかったです。
初めて愛したのはあなたでした。
でも今は、好きなのはあなた自身ではなく、15年かけて作り上げた想像上のあなたなのだという自覚もしっかりあります。
自分自身、引いてしまうほど自分が気持ち悪いという自覚もあります。ただ、この感情を消してしまうと、私も私のことが分からなくなりそうで怖いんです。
ごめんね。
たまに思い出すことがあります。
綺麗な手。声。いたずらな笑顔。「リレーの時ずっと見てた」、ってフォークダンスの時囁いたのを憶えてますか。あの時どういう意味って聞き返せていたら、私がスマホを持たせて貰えていたら、ホワイトデーにクッキーを渡せていたら、素直になれていたら、その先の未来は違ったのかもしれないのでしょうか。
あの頃、Mに、Yのラブレターを読みもせずに捨てたあなたの話を聞いていたから、告白するのは止めておこうって思ってたんです。
またあなたのせいにしてしまうけど、今も昔も臆病で、私は。
男の人を見て、ちょっとイイななんて思って、それがあなたに似ている部分を見出しているからだと気付くと、頭を打ちつけたくなります。
眼鏡や、手や、ちょっと意地悪なところを好きになりやすくて、あなたのせいです。
この間ちょっと好きだった男の子はね、名前と、眼鏡と意地悪なところがあなたに似ていたんです。気付いてぞっとしました。
普段は忘れているつもりなのに、弱った時に思い出すような自分がいて、忘れられないのか忘れたくないのか。
あの手に触れたかったし、触れられたかったし、あの唇にキスしてみたかったし、その唇で睦言も意地悪も言われたかったし、抱きしめてもらいたかったし、抱きしめてあげたかった。弱ってる時に縋りついて、弱っている時には頭を撫でて、口喧嘩を楽しんで、嫉妬したり怒ったりそれでも好きでいて、笑い合っていたかった。
私はあなたが好きで、あなたも私が好きで、両片想いだったって気付かないまま離れてしまって、もう手が届かない。
付き合ってもいないのなら私の思い出は恋ですらなくて、夢見る夢子さん。
15年も好きでいるなんて、気持ち悪いでしょう? 知ってる。嫌いになっていいから、どうか元気でいて。
来年も、あなたを好きだったらどうしよう。そう思って恐くなったのは過去の話で、最近は、もうこうなったら忘れられないんだろうと諦めています。
出会いたくなかった。
出会って良かった。でも、せめて大学生くらいで出会いたかった。
大人には、なかなかなれないものですね。