ちゅるゆーかの頭の中を晒すブログ

ちゅるゆーかの頭の中

出会わなければよかった人などないと笑います。

恋の手前

今、7月末までの期間限定で会社でチームを組んで仕事をしています。仕事とは別に、困っていることがあります。

隣の席になった、2つ下の派遣社員の男の子が、気になってしょうがないのです。

 

 

 

彼は「据わった目をしている」と上司に評されるような、冷たくて周囲に関心がなくて若い割に落ち着きがあって。そういう印象を受ける子です。

けれど仕事を一緒にするようになって、今の私から見ると、彼はとても幼い。仕事に関してはとても優秀なんだけれども、幼い感じがします。

優秀故に年上の人を無遠慮に叱ったりしていて、自分の仕事だけやっている感じがするというか自分の仕事しかやらない子です。自分の仕事が終わったら帰る。それ以外をお願いすると自分の仕事はやってるのにと嫌そうな顔をする。

自分の仕事だけしていたいから、派遣社員という働き方を選んでいるのかもしれません。

最初は苦手でした。

自分の仕事に集中できるのはなぜか、他の人がやってくれているからだということを考えないのかと憤っていました。

 

 

それでも、お互いに慣れていくうちに色んな表情を見せてくれるようになって、見た目や喋り方と違って精神的には幼いんだなと思えるようになりました。だから、自分のこと以外はやりたがらないんだと理解できました。

喋れるようになると意外に表情や感情は豊かで、それを見せてくれる時可愛いと思うようになりました。

聞き返す時に眉を上げる癖や報告書を見ている時の毒付き方や、いちご味を躊躇いなく選ぶところ。あまり喋らない癖に尋ねるときちんと答えるところや私に影響されて口が悪くなっているところ。

色々なところを気付いていくたびに、可愛いなぁと思ってしまいます。恋というよりも庇護欲でしょうか。彼の幼さが愛おしいです。

 

 

彼はきっと嫌な顔をするでしょう。

可愛いと言っただけで顔を顰めて怒るような子なのです。きっと怒るでしょう。

でも私は彼を、「あの子」と表現してしまうほど、幼く赦すべき対象だと見ています。彼が何を思って派遣社員として働いているかは分からないけれど、立場の違いも関係しているかもしれません。

何にしろ、ドキドキしてしまっています。

 

 

 

恋でなければ良いと思います。日本を離れると決めている私には辛すぎる。けれど同じだけ、生活に彩りが感じられるなら良いと思っています。

彼の息を吐く音や時折漏らす笑い声が愛おしいです。体の右側が全部耳になったような気がします。

キーボードを叩く長い綺麗な指に見とれます。時折きちんとそこに存在しているか横顔を確認したくなります。質問をすると画面に顔を寄せてくるから、耳に近くなる低い声にぞくっとします。

久しぶりに味わう感覚は怖いけれど、一喜一憂している自分自身は愛しいと思えます。