ちゅるゆーかの頭の中を晒すブログ

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出会わなければよかった人などないと笑います。

私のアン、私のものだったアン

赤毛のアンシリーズを全て読み終えました。
名作は、名作だから読み継がれているという理由をはっきりと知ることのできた小説でした。

しかし、他人に勧めて全部面白いよ!と言えるかと問われればそうでもなく。
1〜3巻をぜひ読んで欲しい、それから「アンの娘リラ」もおすすめ、という答えになります。

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大有名なのは1巻の「赤毛のアン」。
孤児のアンがマリラとマシューの兄妹に引き取られる成長物語。大筋はご存知の通りです。
けれど、私は意外でした。成長していくのはアンだけでなく、マリラもだったからです。私は、もしかするとこのお話はマリラの物語ではと思っているほど、マリラの成長が印象的でした。
冷たいと思っていたマリラがずっと人間らしくあり、マシュウの愛情が全編通して伝わってくるのが、素晴らしい風景描写とともに心に残るのです。変われるのは大人になっても出来る、それが伝わってくる物語です。

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2巻の「アンの青春」。
大人になりかけたアン。お喋りは減ったものの、空想が好きで周りを巻き込む力のある魅力的な女の子です。
私は1巻に引き続きリンド夫人が大好きで、リンド夫人が出てくると嬉しいものでした。
仕事を始めたアンの苦労に分かると頷けるところもあり、怒りながら笑いながら、アヴォンリーでのびのびと暮らしている姿にいつの間にか引き込まれている、ぐいぐい読ませる物語でした。



一番好きかもしれない、「アンの愛情」。
揺れ動く心、相変わらず他人を惹き付ける魅力、衰えない空想力と好奇心。アンの全てが愛しく、アンのようになりたいと読みながら渇望しました。アンは完全ではなくて、それだからこそ愛してしまう魅力があります。
愛情という題に、読み終わったあとしみじみとため息をつくほど好きな話です。アンの魅力が一等伝わってくるのがこの巻だと思います。

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結婚してからのアンは、完璧だから惹き付けられないという部分があります。
友達が多く周囲の人に支えられ支えて、夫に愛され子どもを愛している理想の家族を持ち、穏やかで茶目っ気のある美しい人。それで良いのですが、なんというか、完璧すぎて引いてしまう部分があるのです。
私が好きなアンは、空想好きでどこか抜けていて他人に迷惑を掛けてしまうこともある、そんなアンなのです。なんだか完璧すぎて、私はアンと距離を取ってしまったのです。
だから、息子のウォルターに惹かれる部分があるのでしょう。アンと同じかそれ以上に空想好きで、強くあり弱い哲学的なウォルター。
ウォルターをリラの目で見ることのできる「アンの娘リラ」は、現実世界と相まって読むことが辛かったけれど、ウォルターの魅力を知って欲しいから読んで欲しいとも思います。
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3ヶ月ほど、アンは私のものでした。アンが好きでした。アンはこれからも、時々は私の心の中でお喋りしてくれるでしょう。
私の人生を豊かにしてくれてありがとう、と言いたいです。