ちゅるゆーかの頭の中を晒すブログ

ちゅるゆーかの頭の中

出会わなければよかった人などないと笑います。

人間ワイドショー

ワイドショーが好きです。 高校生の頃、テストは嫌いでしたがテスト期間は大好きでした。お昼過ぎに帰って、遅い昼ご飯を食べながらワイドショーを見るのが楽しみで。

ですが、別にスキャンダルや芸能人が好きなわけではありません。 大の大人たちが不倫やら二股やらさして重要度が高そうでもないことをさも重大なことのように騒いでいる、それを見て色々考えるのが好きです。

根掘り葉掘り、専門家が説明しコメンテーターが唸り、他人の過去を他人の表情を他人の気持ちを掘り起こして報道しているのは興味深いというか、平和だなぁという感じです。

関係ないことまで大真面目に調べているのを、それは違うのではということをコメンテーターが述べるのを、テレビの前で一人、ツッコミを入れながら呆れつつ見るのがある種の快感なのです。どんな事件の犯人であろうが不倫した人だろうが『幼少時代を○○で過ごす』とか関係ないし、それ差別に繋がるんじゃないの、とか。犯した罪についてはともかく、どこで過ごしたかを他人にとやかく言われたくないですね、私は。

以前、殺人事件についてのVTRの直後、何も挟まずに「株価も下落しているようですねぇ」と言った会者の顔は思わず見つめてしまいましました。株価も、て。これを聞いて、株価は人の命と同じくらい大事、って子どもが思ってしまっても私は責められません。

山田詠美さんの小説『ぼくは勉強ができない』の主人公のお母さんが発する、印象的なセリフがあります。

「ワイドショウってすごいのねえ。朝帰りと人殺しを同じ時間にやっつけるのねえ」

これに全て集約されているように思います。

ワイドショーは面白いです。いえ、ワイドショーでスタジオにいる人たちが面白いです。それは不愉快さと隣り合わせですけど、人間の業が見える気がします。