ちゅるゆーかの頭の中を晒すブログ

ちゅるゆーかの頭の中

出会わなければよかった人などないと笑います。

傷つけない言葉

私が何気なく言った言葉で傷ついている人がいるんだろうなぁと思いました。



ある男性のことなんですが、ものすごく元気に見えるんです。70歳を過ぎている方なんですけど、車も運転するし夜遅くまで起きているし豪快に笑うし、本当にパワフル。
だから、私以外の人も皆、「何でそんなに元気なの?」と尋ねるほど。ガッハッハと大きく笑い、走り、際どい冗談も飛ばして、パワフルという言葉があれほど似合う人が他にいるかと思えるような。ものすごく長生きするような。そんな人です。



でも、癌なのだと聞いてしまいました。
長くないのだと。半年前は心肺停止も経験したと。糖尿病で、インスリンも打っていると。



無駄な深読みかもしれません。でも「元気だね」と言われるたびに、本人と家族はどんな気分で入るのでしょうか。決して、体に癌が巣食っていると悟られないほど笑いながら。
私だったら、耐えられないと思います。誰も見ていない夜は、泣いてしまうと思います。元気なのは見せかけだけでこの人は大変な思いをしているから、そんな風に言わないで、と。無責任に、長生きするなんて言わないで、今日命があるだけで私達がどれだけ感謝しているか知っているのか、と。



私の従兄弟は「幸せそうだ」とよく言われる子で、「幸せそうじゃいけないわけ?!」と家で逆ギレしていたそうです。
私もよく「生きているのが楽しそう」と言われます。生きているのが楽しいと思っている時に言われれば、笑顔で「そうだよ」って答えられるのですが、何だか生きているのが辛いなって思っている時に言われるたびに、「私だって辛い時があるよ!!」って叫びたくなります。
褒められている、そう分かっているのに、胸ぐらを掴みたくなる気持ちになるのです。悪気がないから尚更。



他人を褒めるのは難しいことです。自分と他人と価値観が異なるから、自分の知らない事実があるから、他人は見えないところで無理をしているかもしれないから。
言っている方も悪気はない、褒めているつもりでいる。そんな発言は、傷つけようとして発せられた言葉よりも尖っているのかもしれません。褒めると貶すは紙一重。それならば何を信じて言葉を発すれば良いのかも分からなくなりそう、というか分からなくなります。



だから、勉強したいです。知らないことをたくさん知りたい。色々な人と色々な生き方を知って、世界を覗きたい。
そうすれば、私にもいつか他人を傷付けない生き方が出来るでしょうか。
それはその時も分からないかもしれないけれど、少なくともその時を目指したいなと思うのです。