車の窓からポイ捨てをする方を見ました。
乗っていたのはたぶん夫婦。その方たちが何とお思いになっているかは別として、電車では席を譲られる側のお年のようにお見受けしました。
すっごくがっかりしました。
この年になってもポイ捨てをするのかって。
それは、テレビで高齢者の万引きの特集を見る気分と同じです。がっかり。がっかりと言えば、こんなことも思い出しました。
中学生の職場体験学習で介護施設に行き、デイサービスを見学していた時のこと。
車椅子を使っている女性がいたんです。その方はトイレに行くことも出来ないようで、尿を入れる袋が車椅子の後ろに下げてありました。
その方のほうを見て、別な女性が言うのです。「あの人はくさい。近寄ったらいかんよ」と、さも汚らしいものを見るような目で見ながら。
あの頃は私も今よりだいぶ純粋だったのでしょうか。私は、年をとれば人は誰でも穏やかに、他人のことを思いやれるようになる、と考えていたのです。
当時の私には衝撃でした。穏やかで他人を思いやれるはずの人が仲間外れやいじめや差別のようなことをしているのが。
それ以来、年をとってもデイサービスには行きたくないと周囲にたびたび語っています。
まとめると、私は夢を見ていたいわけです。年を重ねた人は誰もが尊敬に値する人物である、と。
ポイ捨てされたゴミを拾う立場であって欲しいし、万引きを叱る立場であって欲しいし、いじめはいけないと語って欲しいのです。自分勝手な望みだと分かってはいますが。
尊敬していたいのです、年上というだけの条件で。目指すべき存在がたくさん在って欲しいのです。
自分もそうなれると思っていたいからこそ。
尊敬させてくださいと言いたい。
まだ夢を見ていたいのです。