ちゅるゆーかの頭の中を晒すブログ

ちゅるゆーかの頭の中

出会わなければよかった人などないと笑います。

友達ごっこ

友達ごっこ、という言葉を使っていた女の子がいました。
彼女は今頃どうしているのでしょうか。


ある天気の良い日の休み時間、私に「みんな友達ごっこで気持ちが悪い」そう漏らした彼女がとても綺麗でした。
そのとき、コンパスの小さな鉛筆の部分で『Fight!』と私の机に落書きを残していったこと。彼女も覚えているでしょうか。


彼女はベリーショートの髪型と目が印象的な整った顔立ちをしていて、陸上部で鍛えられたすんなりした脚を持っていました。
勝ち気で思ったことは言わずにいられない、正義感の強い性格をしていたせいで、クラスからは浮いていたようです。


私には彼女はとても眩しかった。
強くて綺麗で。憧れに近い、こんな友達を持つ自分が誇らしい。そんな子でした。


よく、話に来てくれたんです。違うクラスだったんですけど。
同じクラスになったことなんてなかったのに、どうして仲良くなったんでしょうね。全然タイプも違っていて、友達だったの?!と他の人に驚かれたこともあります。


いつか、こうなれたら。

そう思うような、でも平和に生きるにはこう生きない方がいいんだろうと思ってしまうような。大きな目を覗きこめば逸らせなくなる、不思議な魅力を持っていました。


今思えば、当時の彼女も当時の私と同じ中学2年生で、やっぱり友達や親や部活やクラスの人の波に揺られていたのでしょう。
今なら分かる。
正義感があるだけではなく気も強い彼女には、同じ年の子たちだけで形成される教室という場所がどんなに狭かったか。
一番、友達が欲しいと思っていたのは彼女だった。
友達ごっこではない、本物の友達が欲しくてたまらないのは彼女だったはず。


彼女、中学3年に上がる春休みに引っ越していきました。
桜を背景にして転校するんだと言った彼女。
とてもとても綺麗だった。
今はどうしているんでしょうか。
あのメールアドレスをまだ使っているのでしょうか。連絡、取ってみようかと思います。